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ごあいさつ

山形県紅花生産組合連合会 会長

大内 理加

 山形県紅花生産組合連合会は、昭和40年に創立されてからお陰様で50周年を迎えました。最盛期に180トンの紅餅を生産しておりましたが、中国からの輸入や化学染料の台頭、戦争などの影響を受けて、一時は絶滅の危機に瀕しながら、現在は本県だけが栽培を継続しています。

 当組合は、江戸時代から脈々と受け継がれてきた紅花加工品の伝統技術の継承とともに、「最上紅花」の優良種子を守ることで純粋な最上紅花の生産の確保と拡大に努めてきました。県内の生産者ひとり一人が誇りをもって生産に取り組んでいますが、それはひとえに紅花が単なる農産物ではなく、本県にとりましても日本にとりましてもかけがえのない文化遺産だからだと感じています。また、本県の紅花生産は江戸時代と変わらず農業として成立しているところに意義があり、同時に日本の「赤」の文化を守ってきたという自負があります。

 現在は、組合員はもとより、多くの紅花関係者の皆様と共に農業や観光振興、教育や文化活動の垣根を越えて協力しあえる環境を整えながら生産振興に努めております。

 時代の流れと共に、組合員の高齢化、後継者不足、気象変動による連作障害の多発など、紅花生産を取りまく環境は厳しいものがありますが、一方で、新たな技術開発やニーズによる需要の開拓や新規栽培者の増加も見られるようになりました。これからも、本物の最上紅花と伝統技術を後世につないで、日本の「赤」の文化を守っていきたいと思います。

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