平成31年4月時点
山形市高瀬紅花生産組合
- 組合員数:14名
- 結成年度:昭和61年4月(当時35名、1.53ha)
- 取組について
〈紅花無くして高瀬は語れない〉
今年30回目を迎えた高瀬べにばな祭りは天候にも恵まれ多くの人々に喜ばれた。祭り開催にあたっての気がかりは祭りの日まで紅花が咲くかどうかでした。コップ21の地球温暖化国際会議でもないが、紅花は毎年早く咲くようだ。「半夏ひとつ咲き」夏至から数えて11日目の半夏生のその日全体がまだ青々の畑にたった一輪の花が開く様は毎年のことながらわくわくする。それが、平成27年は6月23日に咲いた。半夏生の10日前だ。この現象は広くても小さくても同じ。あの辺かなと思っても当たらない。中心ではない。端っこの方がなぜか咲く。後は日を追うがごとく次々と咲きだすのだ。切り花に、摘み方に忙しくなる。いま、高瀬の組合員は14人。女性が多く高齢でリタイヤがあっても増えない。個々の面積もひところより小さくなった。さてどうするか。そしたらある人がいう。紅花ばかりでないのよ。家族農業も崩壊しているし、担い手が参入するとニュースになるのだから・・・。義務感や自己満足ではダメだ。紅花はもうかるから播いてみようと。数年前から地域に20gぐらいの無料紅花種を差し上げている。200少々の数だがなかなかの人気だ。県の花だ、市の花だ、ここ高瀬の花、紅花を無くして高瀬は語れないのだぞ。
高瀬地区の紅もち
高瀬地区紅花畑
出羽もがみべにばなの会
- 組合員数:3名
- 結成年度:昭和54年
- 取組について
〈先人の努力を次世代へ繋ぐ〉
江戸時代、「最上千駄」と言われ全国の半数以上を生産していた山形の紅花も、明治に入ると安価な輸入物と化学染料に押され国内の生産は激減していきます。幸い、出羽地区には、県の農事試験場、染色学校があり、それに地区民の熱い思いで紅花栽培は続けられ、明治42年、昭和4年の伊勢神宮の式年遷宮、大正8年の明治神宮造営、昭和天皇の即位式には、地域一丸となって紅餅を納めました。戦後は、先の大戦で途絶えた紅花の種をいち早く見つけ出し、県内に広めたと言われています。
「出羽もがみべにばなの会」は、昭和54年に発足し、安定した紅花栽培と高品質の紅餅生産に努め活動を続けています。平成12年からは、総合学習の一環として地元出羽小学校で紅花栽培と紅餅作り、紅染めに取り組んでいます。
今に残る紅花の文化を地区民と共有し、先人の努力と功績に光を当て、技法を守り育て次世代に繋げていきたいものです。
紅もちづくりの風景
出羽小学生の紅もち作り体験
白鷹紅の花を咲かせる会
- 組合員数:25名
- 結成年度:平成6年
- 取組について
〈日本の紅をつくる町〉
平成3年から紅花栽培を始めた今野正明事務局長を中心に、平成6年に8名の有志で「白鷹紅の花を咲かせる会」を設立。(現会員数25名、小松紀夫会長、小林長次副会長)
白鷹町は、室町時代から紅花栽培がなされ、領内きっての紅花生産地であった。(天正、文禄検地を基に編纂されたとされている「邑鑑(むらかがみ)=上杉家文書」による。)
会設立から白鷹の紅花の復活をめざし、本格的に紅もち、すり花および乱花の出荷を行い、平成16年からは紅花生産量県内一位を占めている。(平成24年の175㎏を最多に、山形県生産全体の約6~7割を占める。)
平成7年から当会が始めた「白鷹紅花まつり」は、平成27年度で21回目を迎え、春のサクラ、秋のアユ、冬の隠れそばとともに、白鷹の「日本の紅をつくる町」観光イベントの一翼を担っている。
最上紅花は、口紅や染織等日本の伝統行事などに欠かせない存在であり、本会では、古の先人が残してくれた歴史と伝統に基づく最上紅花を誇りに思い、栽培加工を継承し、これらの伝統文化を後世に伝えて参りたいとしている。
紅花摘みも最盛期
荒砥小紅花染体験
株式会社みどり農園
- 組合員数:2名(パート7名)
- 結成年度:2008年
- 取組について
〈みどり農園と紅花〉
みどり農園は、正式に結成する2年前の2006年から、紅花の栽培を行ってきました。当初は栽培面積が2a弱でしたが、その後生産量を増やして、現在は遊佐町の自社農場で50a程度作付けしています。もともと庄内地域では紅花がほとんど栽培されていなかったため、当初は庄内の気候風土に合わせた栽培方法を確立するのに苦労しました。海からの強い風と砂質土壌特有の照り返しによって最初の頃は失敗ばかりでした。現在は、農薬をほとんど使わずに紅花を育てられるまで栽培技術が向上して、自分達の花を使った食品を販売しています。また、2010年からは障害者施設のみなさんから協力してもらい、より多くの商品を出荷できるようになりました。来年は、紅花栽培を始めてから節目の10年目なので、新たな紅花商品を販売できるように、頑張りたいと思います。
花摘み作業風景
施設の仲間達
里山工房
- 組合員数:3名
- 結成年度:平成25年
- 取組について
〈今後に期待の駆け出し組合〉
組合結成3年の若い組合です。代表が県の講習会、先進農家への実習、視察と駆け回り、試行錯誤で始めました。
1反の作付予定が、発芽が揃わず、半分に、また、土寄せが遅れ倒伏。花摘みでは、暑さとトゲの痛さを経験し、摘んでも摘んでも、わずかな量で、民謡「べにばな摘み歌」を歌いながら悠長にとはいきませんでした。
1年目は紅もちのみで、乾燥機を持たず天日干し。カビとの戦い。なんとかできた紅持ちは、厚く作りすぎでした。しかしなんとか出荷にこぎつくことが出来ました。
去年からは、べにばな若菜干し、シルクのべにばな染めなどを産直に出しています。べにばな若菜干しは好評を得ています。
当初二人の組合からのスタートが来年は三人に増えます。ご支援よろしくお願いします。
ショールとテーブルクロス
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